2009年11月15日日曜日

人と人を繋ぐキリムのお話。

今日は、キリムの修復師オスマン・ダールさんのお店に訪れたお話をしたいと思います。

オスマンさんの職業やキリムについては、前号のSPINNUTSの特集で初めて知りました。何を隠そうポンタさんの家で羊の脳みそをごちそうしていただいたのが、オスマンさんです☆

地下鉄南森町駅で下車。今回は大阪北区専門のルイスさんに案内してもらったため、私はまったく道順を覚えていません(笑)

ておりやあ、そうそう、途中でておりやさんに立ち寄りました♪
カラフルな糸がたくさんあって、なんか外国の糸屋さんみたい。以前ホームページのリンクをしてもらったのでご挨拶と少しお話をして、店をあとにしました。
手編みにも使える糸がたくさんありましたよ♪

ておりや
手芸関係の洋書も豊富なので、また行きたいです♪




てくてく歩くこと15分くらいかな。オスマンさんのお店SUFi(スーフィ)に到着。

キリム出迎えてくれたのは入荷したばかりというキリムの山!

じつは、これだけの量のキリムを実際に見たのは生まれて初めてです。
というか、キリムのこと全然知らなくって…なんか百貨店でめちゃくちゃ高い値段で売られているペルシャ絨毯のイメージとごっちゃになってたので(恥)
あ、オスマンさんはトルコ出身で、トルコのキリムを扱われています。なので国すら違うという(笑)

つか、キリムってこんなにかわいいんや!ってびっくりするぐらい、柄や質感がatricot好み☆
なんというか、民族ものって強い色ばっかり使われてるイメージがあるのですが、意外とそうではないんですね。
何十年、いやへたしたら100年以上前のものもあるそうなのですが、色使いが結構意外でした。
ベージュにグレーを足したような色や、茜で染めたような淡いピンク色、今風のスモーキーな色とかもあって、どの柄もすごく素敵!
でもね、優しい色使いであっても、迫力があるんですよっ!これは実際見てもらわないとわからないかもしれませんが、1枚1枚にパワーを感じるというか、存在感があります!

いい意味で、それまでのイメージを裏切られて、おおおっ!と興奮してしまいました。

キリムの生地を使った椅子です。めちゃくちゃかわいいんですけどっ!

小さい私にぴったりの椅子やわーと思ってたら、じつはオットマン(足乗せ用ソファー)のかたちでした(笑)座り心地もよかったですけどねっ。

オスマンさんに聞いてびっくりしたんですが、オットマンってオスマントルコをカナ読みしたものらしいです。

オシャレな金持ちのビジネスマン(そしてヨーロッパ人)の家具だと思っていましたが全然ちゃうやん。(もっぱらイームズからの連想。)

キリムキリムの織機を発見!








キリムむー。どうなってるかわっぱりわからん!








キリム













キリムめちゃくちゃかっこいい、キリムのパッチワークのラグと椅子。修復できないくらいボロボロになったキリムのキレイなところを取り出し、繋いだものらしいです。

ため息が出るほどかっこよかった!
リサイクルの発想なのかもしれませんが、逆に考えると、何十年も前のいろんな人々の手が掛かった、超贅沢な一品ですよね。



興奮冷めやらぬまま、オスマンさんの奥様ともえさんに淹れていただいたコーヒーをいただきながらいろいろお話を聞かせていただきました。

キリムは大切な親族や娘への嫁入り道具に家族が丁寧に織ったものだそうです。
なので、オールドキリムをよくよく見てみると、柄のなかに名前や年号が入ってたりとか、柄がちゃんと対称になってなかったりするんですよ。遊んではるというか…まぁ言われて気づいたんですけど。
でもそれって手仕事のええ味なところですよね!

どんな気持ちで織ってはったんかなぁとか、自然と想像してしまいます。

ほんで、atricotがお店に入ってからずっと聞きたかったのは柄の話。

今年に入ってから、編みこみの模様に頭を抱えてはいろんな世界の文様とにらめっこをしてきたので、やっぱり気になってしまうんです。
なので、模様の意味についてオスマンさんに聞いてみました。

すると意外な答えが返ってきました。


「お客さんにはあまり模様の意味を説明しません。聞かれたら話すくらいです。」


確かに模様について聞いてくる人は多いのだけど、キリムを織るトルコの人はいちいちこの模様はこうだから…と思いながら織っていないし1番大事なのは気持ちを織りこんでいることなのだと。

あ、そうか…価値の置くところが、柄の意味なぞでは全然ないということなんやなぁと思いました。

そ れもそうですわ。安い民族雑貨やさんでおなじ柄の服や生地があったとして、これほど感動するかって想像してみました。ええ柄やなとは思うかもしれんけど、 こんなに心が突き動かされることはないと思う…それって柄の意味どうこうなんて全然問題とちゃうやん。と、ひとりで納得。
でも、私やったらついつい言ってしまいそう。あかんわー。

それからいろんなことを話していただきました。
トルコの人々の暮らしや、キリムの現状、そしてお商売について、お店づくりの姿勢とか、お客さんへのキリムの見せ方や売り方やほんとにいろんなこと。
とても穏やかにお話されてましたが、今されてること、考えられてることは、すべて「キリムに詰まっている想いを人に伝える」ということに繋がっていて、その熱い思いがひしひしと伝わってきました。

ほんとに1ミリもブレず一貫した姿勢でされていることに感動しつつ、日頃ブレまくってる自分が恥ずかしくなりつつ、オスマンさんからキリムを買いたいなと頭のなかで計画しつつ…私からはあまりしゃべってないけど頭のなかは忙しかったです(笑)

な んというかね、古いもんやからいいとか、伝統工芸やからいいとか、柄がいいとか、それもあるかもしれんけど、それよりも今目の前にあるキリムは織った人の 暖かい気持ちが残っていることを、今目の前でオスマンさんが伝えてくれはる。両者があって初めて「あ、手にしたいな!」と思うのです。
キリムだけでも確かに魅力的やけど、正直今すぐ買える値段やないのはわかってるから、頭から買おうかなって思ったりしーひんもん。売らはる人にしても、ちょっとでも、ゴリ押しで買うてもらおうみたいな気持ちが見えたら、絶対買う気なくなるっ!
キリムとオスマンさんは相思相愛なんやなぁ~と思いました。
これぞatricotの目指す理想の関係ですよー。ちなみに私はまだまだニットに片思い中です。しゅん。

ということで、本当に貴重なお話を聞かせていただいたのでした☆

キリムキリムのかばんを購入してしまいました☆

これもキリムをリサイクルしてつくられたものなんですが、かばん職人さんが仕立てはったそうです。

裏面は帆布になってるのですが、かばんの中といい、皮ひもの部分といいすごくしっかりしたつくりになっています。
いい仕事されてます!



キリムどの柄もかわいくてめちゃくちゃ迷いました。


キリムにはまだ手が届かないけど、これをつくった人の気持ちが側にあるということが嬉しいです。そしてまた、違う人の手によって生まれ変わって、私の元にやってくるって、きっと織った人は想像もしてはらへんでしょうね(笑)

いやはや、久々にグッとくるものに出会いました☆

本当のことを言うと、先日お世話になったからちょっと遊びに行ってみようかな~ってくらいの軽い気持ちだったんですけど、まさかまさか、キリムにこんなに反応してしまうとは、思ってもみなかったのです。感受性がにぶい方なので、そんな自分にちょっと安心してしまいました。

うーん、まだまだ思うところがあるんですけど、全然書ききれないです。ともえさんのエッセイがいい!とか、娘さんがめちゃくちゃ美人やとか(笑)

またそれはおいおいということで♪

あ、せやせや、ここでも告知しときます。

11月29日に「スピナッツギャザリング」というイベントに参加します。orioriさんとの対談とか、作品などについての質疑応答とか、まだ私もいまいちよくわかってないのですが、とにかくたくさんの人前で話すことになりそうです…大丈夫かな(汗)
で もね、タイトルはポンタさんとorioriさんが考えてくれはったんですが、「スピニングはロックだ!」なんですよ(笑)「え?いいんですか?」って、 ちょっとテンション上がりました。SPINNUTSの企画で経験させてもらったことを惜しみなく喋るつもりなので、お越しいただく方になんかひとつええお みやげを持って帰ってもらえるよう頑張ります。
ほんで、オスマンさんも出演されます!私はそっちの方が楽しみやったりして(笑)
なので興味がある方はぜひお越しください♪

0 件のコメント: